知っておきたい海洋散骨の話

終活ブロガーの植咲です。今回は海洋散骨について深堀してみたいと思います。ブルーオーシャンセレモニーさんの海洋散骨体験も取材させていただきましたのでより詳しくお届けしたいとおもいます。

(祭壇は模擬葬儀のもの、また散骨に使われていますのはお塩とサンゴ礁を砕いたものです。安心してご覧ください。)

 

散骨の背景

散骨は実はインドのガンジス川ではじまり、やがてアジア地域やアメリカ ヨーロッパなど世界的に広まったと言われています。

日本では万葉集や日本後記に、淳和天皇、一条天皇などが自ら散骨を望み、実際に散骨されたという記述があり、奈良時代から平安時代にかけて盛んであったとも言われています。

しかし江戸時代に作られた檀家制度により、特定の寺の檀家になることによって、一族の葬式から埋葬に至るまでを同じ寺が独占的に行うものとなりました。また檀家制度においては一族共通のお墓を作って埋葬する必要がありました。

さらに昭和になると 墓埋法が整備され、遺骨をお墓以外の場所に埋葬することを禁止する旨の条文が記載されたため、散骨をする人がさらに減少したというわけです。ところがその後、 「葬送の自由をすすめる会」という団体(1991年に発足)がきっけかけとなり、散骨は埋葬には当たらないため、お墓以外に埋葬してはならないという墓埋法の規制が適用されないことを見出しました。

有名人が散骨をしたことも後押しとなり再び散骨ブームがおきたのです。社会的な背景としては核家族化が進み先祖代々のお墓を守る後継者がいなくなってきたことや、お墓を建てる費用も高額であることなどからここ十数年前から日本でも散骨を希望するご家族が増えてきています。あるデータでは年間130万人亡くなる中、約1万人が海洋散骨を選んでいるとのことです。まだまだ少数派ではありますが、こうした時代背景を受けて徐々に増えてきていることは間違いありません。

散骨の合法なの?ガイドラインはあるの?

散骨って違法なんじゃないの?と思われる方もいますが、 法務省が

葬送のための祭祀として節度をもって行われる限り遺骨遺棄罪(刑法190条)に違反しない

との見解を示しています。

※ただし、一部の地域の条例を除いて法規制の対象外とされています。

つまり 散骨は合法でも違法でもなく、ただ単にルールとして確立していないから節度を保っているならば違反には値しないものとして容認されているということですね。

では節度を持った散骨とは何でしょうか。日本海洋散骨協会にガイドラインがあるようです。

現在の日本の法律では遺骨をその形のまま撒くことはできませんので、(墓地埋葬法や遺骨遺棄の問題)遺骨は細かく砕いて粉末状の遺灰の形にしてから散骨しなければならないという粉骨化の義務があります。

そして散骨場所はガイドライン上、水源や人目につくところは制限されており、人が入れる陸地から1海里(1852m)以上離れた洋上のみとしています。

さらに自然環境への配慮が必要です。例えば散骨後お花をまくことが多いですが、お花も花びらだけ、もしくは花部分のみとしています。葉や茎、包装紙付きの花束をなげいれることは自然環境に配慮していないので行わないように注意をよびかけています。

また、船着き場には他の船もいて、パーティーでお祝いする方もいるため、喪服はNGとしています。また遺影や粉骨、献酒も見えないように紙袋に入れて持ち込むなど、葬儀と分からないように配慮することがマナーとのことですよ。

海洋散骨にかかる費用は?


 プランとしては、「個別散骨」、「合同散骨」、「代行散骨」の3つが一般的です。

個別散骨とは、船を1隻チャーターし遺族の方に乗船していただき、海上にて散骨を執り行います。乗船人数は2~15人程度が一般的で、時間にして1~2時間程度になります。サービス内容や乗船人数によっても異なりますが、散骨料金は100,000円~300,000円程です。

合同散骨は3~4人がひとグループになり、複数のグループが船に乗り合い、海上にて散骨を執り行います。乗り合いなので遺族間で費用を負担するため、個別散骨に比べ料金は安くなります。
 散骨料金は70,000円~150,000円程です。

代行散骨は乗船できない遺族に代わり、海上にて散骨業者が散骨を執り行います。ある程度、遺骨が集まってから散骨するため料金も安く、多くの方が選択されています。散骨料金は25,000円~80,000円程です。ただし、代行の実態がよく分からない場合もあるので業者選びには注意したいところです。

散骨は一般的にはお墓を持つよりもリーズナブルではありますが、事前の粉骨にもお金がかかる場合があるということも忘れてはなりません。また、手元に遺骨を少し残す場合も、手元供養の商品もということになれば、かえって高額になる可能性もあります。手元供養した遺骨をどうするのかもしっかり考えて散骨したほうが良いでしょう。

散骨体験

つい先日海洋散骨体験をしました。私、納骨堂も樹木葬も見たけれど、海洋散骨はまだやったことがない!と思ち、気づいたら海の上にいました。

ブルーオーシャンセレモニーの社長村田さんとパチリ。

ブルーオーシャンセレモニーさんは海洋散骨だけでなく、船上パーティーや江東区住吉に終活カフェを経営されています。気になる~!

村田さんはお母様が海に散骨をしたいと希望されたことでこのお仕事を始められたようです。ちなみに旦那様が船長でした。まさに夫婦力を合わせて、素敵ですね。

乗船したのはこちらの小型旅客船。勝どき駅から徒歩5分にある桟橋から出航です。実際の散骨時も他の観光客に配慮して平服で行われるんだそうです。これから散骨に行くという雰囲気は外観からは全く分かりません。

船の中はこんな感じでした。シックな内装です。体験当日は8人の乗船とスタッフさんが3名いらっしゃいましたが、とてもゆったりとしていました。

祭壇が設けられ、散骨ポイントまでセレモニーを行います。模擬葬儀として喪主の挨拶や、献花をしました。た。

献花はオプションですが(一本500円)セレモニーなので、お花があるととても素敵です。

おくり鳩にメッセージを書いて、これも水に溶けるので散骨と一緒にあとで海へ。

散骨ポイントは羽田空港第2旅客ターミナル正面。手を合わせる場所、方向もわかりやすいですね。翌年以降はメモリアルクルーズをしてもいいし、羽田空港から海を眺めるのもいいでしょう。

このあと花びらを一つかみほど撒きます。散骨が終わると上のデッキに移動し黙祷。鐘の音が10回響きます。散骨ポイントを中心に3周周り、まだ浮かぶ花びらを見送りながら帰ります。

上のデッキは気持ちがいいです!

デザートビュッフェはブルーオーシャンカフェで作ったスイーツだそうで、他のお客様も美味しいと評判でした。カフェスイーツを船上で味わえるのは贅沢!

デザートビュッフェを頼まれたかたは、こんな可愛らしいメモリアルなクッキーも作ってもらえるそうです。お味もおいしかったです。ごちそうさまでした。

私が一番気になっていたのは揺れです。私自身電車でも乗り物酔いをする体質。もちろん船はとっても苦手。30分前に自分で酔い止めを飲み乗船します。船が走っている間は揺れはさほど感じませんが、散骨ポイントで止まったときが揺れマックスです。けっこう揺れるので大丈夫かなぁと思っていましたが、酔い止めをきちんと30分前に飲んでいたこともあり、幸い3時間の乗船で船酔いをすることはありませんでした。

ただし、停船中は健康な私でも何かに捕まらないと歩けない揺れの強い状態となります。上のデッキに行くには階段もありますし、トイレもバリアフリーではない(飛行機の中のトイレを想像して下さい)ので、身体の不自由なお年寄りの乗船をどうするかはご家族の判断になるかと思います。万が一乗船できなくても、遺骨を他の親族に託して見送るか、代行散骨を依頼するか、散骨ポイントの正面の羽田第2空港ターミナルから見届けるのが良いかと思います。

ちなみに散骨に適した時期は、海が綺麗な1月くらいか、気候が穏やかな5月の連休前後だそうですよ。多少の雨は大丈夫ですが、風が強いと難しいそうです。台風の時期は延期になる可能性もありますのでご注意を。

まとめ

いかがでしたか?海洋散骨は自分自身で骨をまくことはできませんから、自分の思いを託せる人にしっかり伝えおきたいですね。実際に体験してみて、喪服ではないことや屋外の開放感もあり、親族で故人を語らいながら前向きに思い出をつくることができるメモリアルなセレモニーだなと感じました。自分に合ったお墓の形を考えていきたいですね。

お読みいただきありがとうございました。

この記事は2019年6月に作成されたものです。当HPではサービスに関するいかなる責任も負いません。実際にご利用になられる場合は直接お問い合わせください。

村田様、撮影および掲載許可をいただきありがとうございました。

 

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