こんにちは、終活相談員の植咲えみです。
親族が亡くなって初めて葬儀の手配をする、そんな方も多いと思います。
初めてのことで慌ててしまいがちですが、焦って葬儀社を決めてしまい後で後悔したくない方にお読みいただきたい内容をまとめました。
失敗しない葬儀社の選び方
本当に失敗しない葬儀社かどうかは、実は利用してみないとわからないものです。
ですが、事前にいくつか気をつけることで、故人にとっても、家族にとっても後悔をしない葬儀を選ぶことができるといえるでしょう。
実は、葬儀社というのはいろいろ種類があります。
地域性があるので、全国規模で展開している葬儀社というのはありません。
1つ目が専門葬儀社→葬儀の専門会社で、地域の風習をよく理解している地域密着型の葬儀社です。
2つ目が葬祭関連会社→仏具や墓石を取り扱う会社が、葬儀にも対応している場合です。
3つ目が互助会→月々の掛け金を払うことで葬儀や結婚式などの冠婚葬祭サービスを請け負っています。
4つ目が共済→組合員に対して共済が提供する冠婚葬祭サービスです。
この中のどの葬儀社の種類を選ぶのか、どこの会社を選ぶのかによって、葬儀の値段、内容は全く異なってくるのです。
※互助会に入って積み立てている方は、事前に子供にも伝えておきましょう。
葬儀社を決めるのはいつ?
葬儀を決めるタイミングとしては、病院で亡くなったとき、一時的にしか保管できないため自宅か安置施設に運ぶときに決めるケースが多いです。
病院で亡くなる人は日本では約8割と、自宅で亡くなるよりも多いので、このように、時間に迫られて決めることになります。
遺族が葬儀社を決めていない場合は、病院や警察の指定の葬儀社が搬送を請け負う場合もありますので、その際は高額な費用がかかる場合もあります。
紹介されても断るのは問題ありませんので、焦らず考えていただきたいと思います。
生前予約は必要か?
最近多いのが葬儀社と生前に契約しておくケースです。
葬儀の形式について自分が納得できるものを決め、先に支払うこともできるので、家族の負担はぐっと減ります。
ただ、それが家族も了承している葬儀の形であるかどうかは家族ともよく確認しておいたほうがいいですね。
葬儀の種類を理解する
葬儀の形態別による割合と、増加傾向にある葬儀形態をみてみましょう。
葬儀の形態別割合 | 葬儀形態による増加率 | |
一般葬 | 63.0% | 5.4% |
家族葬 | 28.4% | 51.1% |
直 葬 | 5.5% | 26.2% |
一日葬 | 2.8% | 17.1% |
社 葬 | 0.3% | 0.3% |
※公正取引委員会の葬儀業者アンケート調査(直近5事業年度)
「葬儀の取引に関する実態調査報告書 H29.3.22」より
この表を見ると分かる通り、最近多くなっているのが直葬や一日葬です。また家族葬を選択する方が非常に多くなっています。
核家族化がすすんだ背景もあり、この傾向はこれからも顕著になっていくでしょう。
また直葬は火葬式とも言われますが、葬儀は執り行わず火葬だけ行います。
費用が30万以下でできることが多いので最近増えていますが、菩提寺がある場合には直葬では納骨させていただけませんのでご注意下さい。
また、親族や弔問客の人数も想定して決めるようにしましょう。
見積もりをもらえ!
実は、掲載されている価格は基本的なプランの価格であったりします。
プラン外の費用はまた別途かかるわけなので、オプションの費用は見積もりをもらうようにして下さい。
例えば、ご遺体の安置日数や、遺体の搬送距離などでも違ってきます。
また、葬儀社の料金にはお布施や食事はふくまれませんので、葬儀総額がいったいいくらになるのか注意をして下さい。
2017年に日本消費者協会が実施した調査結果によると、葬儀一式の全国平均は121万円、一般的な葬儀にかかる費用の総額は全国平均で195万円となっています。
この金額を念頭に、納得できるプランを契約しましょう。
葬儀社を選ぶポイント4つ
最期に、葬儀社を選ぶときに気をつけたいポイントを4つご紹介します。
1、葬儀費用が明確であること(オプションの料金も提示してくれる)
2、地域の風習に詳しい、式場に詳しいこと
3.遺族の話をよく聞いてくれること(いろいろ決めることはあるのですが、お任せしないことがポイントです)
4,葬儀費用の支払い期日に余裕があり、またクレジットやローンの対応ができるか
これらは最低限確認しておきたいポイントです。
忙しいときに相見積もりをするのは大変でしょうが、できれば複数の見積もりをとっていただくと自分に合った葬儀社が選べるかもしれません。
葬儀の見積もりの参考にしてみて下さい
まとめ
葬儀社選びは人生でそう何回もあるものではありません。
人生の最期くらい自分らしく、そして家族に迷惑をかけたくない。
そんな最近終活の一貫として、葬儀の生前見積もりを行う方も増えてきています。
核家族化がすすみ、残された遺族の負担も大きくなるので、決まっているにこしたことはありません。
なかなか死に向き合って、このような準備をするのは大変なことではありますが、決まってしまえば案外気持ちが楽になるものです。
契約まではしないまでも、自分らしい最期のため、そして家族への思いやりとして一度生前から葬儀について話し合って見て下さいね。
お読みいただきありがとうございました。