老後のために貯金はいくら必要か

こんにちはファイナンシャルプランナーの植咲えみです。

2019年はメディアで老後2000万円問題が大きく取り上げられました。

しかし実際のところ、本当に2000万円必要ですか?という質問をよく受けます。

当たり前のことですが、人(世帯)それぞれに収入と支出が異なるので、みんな同じ金額を用意すればいいというものではありません。

では自分はいくら用意すればいいの?という方のために、モデルケースをもとに計算をしてみますので、少し検討をつけていただきたいと思います。

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老後のための貯金はいくら必要か

老後の備え方が、貯金なのか、その他の金融商品なのか、不動産なのか、これはまた運用の問題になってくるのでそれはさておき、多くの方はまず「老後」にある程度まとまった「貯金」が必要と考えているはずです。

貯金というのはタンス貯金や銀行の預金のことです。

日本人のおよそ8割近くの方が投資をしていないことからも、まずはお金を貯める行為である「貯金」をしなければと思っているはずです。

老後に必要な資金とは

総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2018年(平成30年)平均結果の概要」では、世帯主の年齢層階級別消費支出額を開示しており、60〜69歳の年齢層(2人以上世帯)では29万1019円、70歳以上では23万7034円となっています。

60代では消費が活発である一方、70歳以上になると支出も減ってくるのですね。

65歳定年で、その後支出が上記の通りだとすると、年間の支出はこうなります。

60歳〜69歳まで 約29万✕12ヶ月=348万

70歳以上    約23.5万✕12ヶ月=282万

90歳までの合計支出は7380万であると予測できます ※90を超えた場合にはさらにかかります。

 

生命保険文化センターの令和元年度 生活保障に関する調査を参考にすると最低限の生活のためには夫婦2人で22.1万円、ゆとりある老後生活には夫婦2人で36.1 万が必要だそうです。

すると、最低限 22万✕12✕25年=6600万円 

すると、ゆとりを持つとすると 36万✕12ヶ月✕25年=1億800万 もの資金が必要と計算されます。

え、無理無理、こんなに準備できないと思われる方もいると思います。

ですが、老後にも収入がありますね。今度は老後の最大の収入である老齢年金について見てみましょう。

 

老後の年金収入はいくら?

多くの方にとっての老後の収入は年金であると思います。実は、自分が年金がいくらもらえるのか知らない!という方もいたりします。

年金定期便をよく見ていただけると将来のシュミレーションができますよね。また「年金ネット」で調べることもできます。

2018年12月の厚生労働省の「平成29年(2017年)度厚生年金n保険・国民年金事業の概況」を見ると年金の平均金額がわかります。

たとえば、厚生年金をもらっている方の月の平均は14万7051円、国民年金の平均金額は5万5615円です。

厚生年金のあるなしで、相当金額が違う事がわかります。

例1)夫が退職まで企業に務め、妻が専業主婦の場合

夫婦の年金額合計は20万2666円となるので、25年受け取ると受給額はおよそ6000万となります。

最低限の生活のためには600万足りない、ゆとりのある生活のためには4800万ほど足りないという計算になります。

例2)自営業の夫婦

夫婦の年金額合計は11万1230円となるので、25年受け取るとおよそ3300万となります。

最低限の生活のためにはあと3300万足りない、ゆとりのある生活のためにはあと7500万円足りないという計算になります

 

この数字をみて分かるように、厚生年金をもらっている夫婦の場合は、老後の資金で最低限準備する金額はそうびっくりする金額ではありませんが、ゆとりのある老後のためにはなかなか頑張らないとなりません。

一方、自営業の夫婦の場合は、年金で老後資金はかなり準備しないとならないことが分かると思います。

 

さらに必要な準備資金とは

先程計算したのは、生きるための生活費についてだけなので、この金額以外にも準備しなければならないのは介護費用であったり、冠婚葬祭費であったり、リフォーム代であったり、孫への出費などでしょうか。

  • 住宅リフォーム資金 500万円
  • 趣味・レジャー関連費用 400万円
  • 子供の結婚・住宅購入援助資金 400万円
  • 医療や介護費用 300〜500万円
  • 予備費 300万円

意外と多いのが孫出費。ソニー生命のシニアの生活意識調査2019によると孫のために使った金額は13万1334円であるという結果で過去5年の中では最も大きくなっています。

孫に使うお金のランキングは以下の通りです。

1位:「おこづかい・お年玉・お祝い金」(75.1%)、
2位:「一緒に外食」(53.1%)
3位:「おもちゃ・ゲーム」(41.2%)
4位:「衣類・ファッション」(32.0%)
5位:「一緒に旅行・レジャー」(30.0%)

まとまったお金でなくても、成長に合わせて少しずつ出ていくお金として気にしておく必要がありますし、帰省代などを負担していくとさらに負担が増えていくものと思われます。

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まとめ

このように、老後のためにいくら貯金しておくべきかというのは、それぞれ老後に必要な金額が異なるため一概に言えないということがわかった思います。

つまり、2000万円問題は、2000万円では足りない人もいれば、2000万円も必要ない人もいるということですね。

しかし、これからの時代の年金の受給の引き上げやさらなる税負担等を考えると、想定している老後を甘くみずに余計に準備しておくくらいのつもりでいたほうがいいと個人的には思います。

「老後のための貯金」と書きましたが、もし皆さんに十分な時間があるのであれば少し勉強をして貯めるだけの「貯金」だけではなく、「お金に働いてもらう」という観点から「投資」にも興味を持っていただくのもいいかもしれません。

なぜなら、「貯金」は安全なようでいて、インフレリスクには対応できないからです。

投資といっても、低リスクで運用したい方向けの商品もありますし、長期に、分散して、積立をすることで、こうしたインフレリスクにも対応できます。

今回はまず自分に必要な老後資金の金額について検討をつけてもらうことを目的としました。

何より大切なのは、自分の老後のことは自分で面倒をみる(老後子供のお金には頼らない、子供の介護には頼らないつもりで)つもりで準備しておくことです。

もちろん資産のある方は、子供や孫に援助したり、生前に贈与する方もいると思いますが、思ったより長生きしてしまったという「長生きリスク」も念頭に計画的な資産の移動を考えておくといいですね。

お読みいただきありがとうございました。

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