こんにちは、植咲えみです。
暑くなって、熱中症に注意する季節になりましたね。
熱中症での搬送は7,8月が多いのですが、6月の梅雨の時期から注意しないといけません。
特に今年は夏もマスクをすることによって熱中症になる可能性が格段に上がることが予想されます。
熱中症はなぜ高齢者が多いのでしょうか。
わかりやすく説明したいと思います。
熱中症はなぜ高齢者が多いのか
熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者です。
高齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能が低下し、暑さに対する調節機能も低下しているので注意が必要です。
実際、私が高齢者のお家に訪問すると蒸し風呂のような部屋になっていても汗ひとつかかず、全く気にしない方が多いのです。
むしろ冷えることを極端に恐れている人のほうが多く、冷房は悪、扇風機の風にも当たりたくないという認識の方もいるのではないでしょうか。
熱中症にならないために今日から何をしておくべきかみてみましょう。
熱中症にならないために
まずは日頃から食事や運動で暑さに負けないからだをつくり、暑い日の過ごし方にも気をつけましょう。
①食べ物
肉や魚、野菜をしっかり食べて、タンパク質、ビタミンなどバランス良く栄養をとりましょう。
野菜や果物はミネラルや水分を多く含み、脱水症状への対策にも効果的です。
汗をたくさんかいた日には梅干しなどで塩分の補給をしたり、経口補水液(水に食塩とブドウ糖を溶かしたもの)などを摂取することを忘れないようにしましょう。
②運動で汗をかく習慣を
日頃からウォーキングをしている人などは汗をかく習慣があります。汗をかくということは、汗で熱を体外に放出する機能があるということですから、本格的に暑くなる前に少し早歩きのウォーキングで身体を作っておくと熱中症になりにくくなります。
また、運動後には乳製品で糖質やタンパク質をとると、暑さに強い身体づくりができます。
暑い時期の運動は、朝や夕方などの涼しい時間帯を選び、運動前にもコップ1〜2杯の水分を摂取、水分は持ち歩きこまめに摂取、持病がある場合はかかりつけ医に相談してから行うことをおすすめします。
普段の暑さ対策は?
①外出時
暑さを和らげる工夫をし、水分を補給することが有効です。直射日光は避け、涼しいところでこまめに休憩を。
帽子や日傘、熱がこもらないゆったりとした襟やゆとりのあるズボン、スカートがおすすめです。
水で濡らした冷たいタオルや、扇子などもいいでしょう。
水分を持ち歩いたほうがいいのですが、たくさん汗をかくようなときには経口補水液やスポーツドリンクもおすめです。
②室内
室内で熱中症になって倒れる高齢者が多くいます。
室内でもカーテンやすだれで直射日光を遮り、室内の温度の上昇を防ぎましょう。
室内ではエアコンや扇風機を使用し、室温が28度を超えないように調整しましょう。また湿度があがることによって熱中症になりやすくなるので、室温だけでなく湿度にも注意をしましょう。
室内ですごしていても、こまめな水分摂取をわすれないようにしてください。
特に、夜間のお水を控えてしまう方が多いのですが、就寝中も多くの水分が失われるため、就寝前と起床時にコップ1杯のお水をとるようにしてください。
エアコンを消して寝る方も多いのですが、気温や湿度が高い日は夜間もエアコンを使って快適な環境で十分睡眠を取ること、枕元に飲み物を置いておくようにしてください。
暑さ指数とは?
暑さ指数をしっていますか?
暑さ指数はWBGTと言って、日差しだけでなく、梅雨の湿度の高い日は要注意です。
熱中症の危険度はこの暑さ指数をチェックして、指数が高い日は特に暑さ対策を意識しましょう。
もし熱中症かなと思ったら
熱中症は、めまいや立ちくらみからおこります。
中等症になると頭痛や吐き気が出現します。→医療機関へ
重症になると意識障害や痙攣、立てないなどの症状がでます。
応急処置としては、風通しのよい日陰で、エアコンの効いた涼しい環境へ移動させ、首や脇の下、ももの付け根に氷嚢を当てたり、服を脱がせ冷却します。水分や塩分を補給させましょう(ただし、意識障害があるときは水は飲ませないようにしてください)
手足に水をかけ、うちわや扇風機の風を当てることも有効です。
まとめ
高齢者は、暑さ対策をしっかり行わないと、体内に熱がこもってしまいます。
特に湿度が高い梅雨の時期から気をつけるようにしましょう。
冷房が苦手な方も、なるべくすずしい環境を検討してみてください。
また、頻尿でなるべく水分をとらないようにしている方もいるかもしれませんが、水分摂取もとても大切です。
外出時だけでなく、室内でも注意して暑さ対策を実施していってくださいね。
お読みいただきありがとうございました。